六波羅蜜 『布施(ふせ)』
 
 
お坊さんの修行って…。
いったいどんなことをやっているの?
 
 
そんな質問を受けることがあります。
 
 
普段は特別なことをやっているわけではありません。
(お坊さん向けのカリキュラムのような修行もありますが…。)
 
 
基本的に『日常生活』がそのまま仏道修行という感じです。
 
 
難しいことをやっているわけではないので、
この機会に今日から一週間、
私と一緒に仏道修行をして
素敵人を目指してみましょう。
 
 
 
般若心経というお経の中に、
『波羅蜜(はらみつ)』
とか
『波羅蜜多(はらみった)』
という言葉が頻繁に出てきます。
 
 
おじいちゃんおばちゃんが、
仏壇でぼそぼそとお唱えしていたりして、
耳にしたことがある人もいるかもしれません。
 
 
そもそも、
『波羅蜜多(はらみった)』とは…
悟りの(迷いの無い)世界に到達すること。
という意味です。
 
 
そして、
悟りの世界に到達する為の修行に、
『六波羅蜜』
というのがあります。
 
 
六波羅蜜を簡単に説明すると、
布施・持戒・忍辱・精進・禅定・知恵
の六つの修行のことです。
 
 
今日は、
『布施(ふせ)』
についてお話したいと思います。
 
 
 
 
布施とは、
『与えること』
をいいます。
 
 
布施には大きく3種類あって、
 
・財施 … 財を施すこと。
(お金や食べ物や服などを必要な人に与える。)
 
・法施 … 仏の教えを説く。
(あなたの知識やノウハウを必要な人に与える。)
 
・無畏施… いい感じのエネルギーを与える。
(元気付ける、恐怖心を除く、励ます。)
 
があります。
 
 
私もあなたも、
いろんなものを与えることが出来ますね。
 
 
 
ところで、
なぜ与えることが大切なのでしょうか?
 
 
それは、
豊かになる為です。
(ちなみに、物惜しみをすると豊かになれません。)
 
 
実は豊かさの正体って、
『関わり合いのエネルギー』
だからです。
 
 
与えるエネルギーの質が、
適切で良いものならどんどん豊かになっていきます。
 
 
 
車のエンジンで例えてみましょう…。
 
 
火種 → 燃料 → 爆発 → 仕組み → 動力
 
 
始めの小さな火種が燃料と関わって爆発を起こし、
爆発のエネルギーと仕組みが関わりあって、
大きな動力を生み出します。
 
 
たった少しの火が、
他と関わり合うことで、
大きなエネルギーを生み出します。
 
 
 
あなたがほんの少しだけ、
『与えること』
を意識するだけで、
豊かさへの道が開くと思います。
 
 
ちなみに、与える達人になる為に、
 
・誰でも簡単に出来る。
・お金もかからない。
・効果バツグン。
 
そんな凄いやり方が7つあります。
 
 
どんな方法かというと…
 
(1)眼施  … 優しい眼差し。
 
(2)和顔施 … 優しい表情や笑顔。嬉しいを顔に出す。
 
(3)言辞施 … 思いやりのある優しい言葉を使う。
 
(4)身施  … 手伝いをしたり手助けをする。
 
(5)心施  … 心を察して汲み取ってあげる。
 
(6)床座施 … 席を譲ってあげる。
 
(7)房舍施 … 場所を提供してあげる。
 
 
というものです。
 
 
これらを、
『無財の七施』
といいます。
 
 
 
あなたも適切で良いと思われる
タイミングでやってみましょう。
 
 
ささやかな行いでも、
何かしらの豊かさをもたらす、
良い感じのエネルギーが発生します。
 
 
せっかくなので、
 
『与える達人』
 
になって良い感じのエネルギーを
ふりまく素敵人になってみましょう。