数年前の話になるのですが、
 
舞台に立って
観客にショーをみせることを
生業としている人達に
色んな話を聞かせてもらう機会が
たくさんあった時期がありました。
 
 
その時に、
 
『キャラづくり』
 
について話をされていたことを
思い出したので記事にします。
 
 
 
同じネタをやっているのに、
演じる人によって
観客の反応は違ってくる。
 
 
 
ネタだけが面白いのであれば、
そのネタを誰がやっても面白いハズ…。
 
 
 
でも、
実際はそんなことないですよね。
 
 
 
私がどれだけ、
『コマネチ』
とかましても、
ちっとも面白くないわけですから。
 
 
 
 
つまり、
観客が観ているものは、
ネタではなく、
ネタを演じているその人だということ。
 
 
 
だから、
その人をその人たらしめている、
キャラの確立は大切。
 
と…。
 
 
 
 
この話を聴いた当時の私は、
キャラはネタを演じる為に
必要だと勘違いしていました。
 
 
 
でもこれだと、
ネタが主役になってしまい、
ネタを引き立てるために
キャラがあるという
感じになってしまいます。
 
 
 
そうなると、
ネタが変わってしまうと、
キャラも変えないといけなくなります。
 
 
 
もちろん、
それはそれで舞台の上では
大切なことなのかもしれません。
 
 
 
でも、
私たちはプロの役者さんではありません。
 
 
 
それに、
その人が伝えたかった事は、
そんなことではないと思います。
 
 
 
 
こんな話があります・・・。
 
 
その昔、
 
ある仏師が無造作にノミを使って、
見事な仁王を掘り出していたそうです。
 
それを見た人が仏師を褒めたところ、
仏師は言ったそうです。
 
 
 
『私は仁王を掘り出しているのではありません。
木に埋まってる仁王を掘り出しているだけです。』
 
 
 
きっと、ここで言う、
仁王がキャラですね。
 
 
 
自分以外の人になろうとするのではなく、
自分を表に出していく。
 
 
 
その結果、
外に出てきたものが、
その人をその人たらしめている、
その人のキャラ。
 
 
 
本当に大切なモノは
外側にはないのかもしれません。
 
 
 
キャラづくりって、
きっとそんな感じなのでしょう。
 
 
 
つくろうとして出来るものでは
ないのかもしれません。